2018/02/19

G Suite グループでは配信不能レポートは配送できない

 G Suite(旧 Google Apps)のグループ(ML、メーリングリスト)では、SMTP Server からの配信不能レポート(エラーメール)は配送できない。

Google グループに関するよくある質問(管理者向け) - G Suite 管理者 ヘルプ
----------引用ココから
グループに送信できないメールの種類はありますか?

「返送メッセージ」とも呼ばれる配信不能レポート(NDR)をグループに送信または転送することはできません。NDR に似ているメッセージも、送信や転送はできません。
----------引用ココまで

 この仕様、つい忘れて毎度「???」となってしまう。
 単に「できません」としか書かれていないが、具体的な動きとしては配信不能レポートを dsn=2.0.0 で受取った上で、何処へ何も残すことなく(グループの管理画面にも痕跡を残さず)暗黙の内に破棄してしまう。

 グループアドレスを代表にして、それを使ってチームで顧客対応をしたりする場合。つまり、各メンバはグループアドレスを From にして顧客へメール送信し、顧客にはグループアドレスへ返信してもらう(自動的にグループメンバでシェア)という運用の場合、問題が出てくる。
 顧客のアドレスを間違って入力した場合(またはアドレスが既に存在しない場合)、普通は User Unknown で配信不能レポートが戻ってくるので直ちに気がつけるのだが、この場合 G Suite のグループは配信不能レポートを飲み込んでしまうので、それに気が付けない。これは困る。

 回避方法としては、グループを使うのではなく G Suite の実アカウントを使って転送設定するか、「デフォルトの転送の設定」を使って転送設定するか…辺りか。
 前者はユーザレベルでもメンテナンス可能(メンバの追加/削除が可能)だが、実アカウントを使う関係上コスト増になる。もちろん個別にアカウントを用意せずとも、個人アカウントで併用するという手もあるが…さらに管理が面倒になる。
 後者はメンテナンスが管理者に限られる上、クリティカルな作業になってしまう(下手するとドメイン全体のメール配送に悪影響が及ぶ)。メンバの追加/削除ごときで、毎度々々そんなところをいじってられない。
 どちらの方法にしても、非常に整備性が悪い。

 G Suite というのは優秀なサービスなんだが、こういう割り切って使わなくてはいけない仕様が所々ある。
 まぁ、何でもトレードオフということなんだろうが…。

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